web広告業界には似た用語がたくさんありますよね。
そんな中でもよく耳にする「CPM」。
普段当たり前に使っている言葉ですが、正確に理解できている自信はありますか?
広告戦略を考える上で、必ず理解しておかなければなりません。
今回はCPMのすべてを説明していこうと思います。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
CPM(シーピーエム)とはCost Per Mille(コストパーミル)の略で
「インプレッション単価」と訳されます。
CPMの”M”はローマ数字で1000を意味する”M”。
あるいは、その由来となったラテン語で1000を意味する”Mille”からきているんです。
※別名:CPT(Cost Per Thousand impressions)
インプレッション単価とは「web広告の掲載料金単位の一つで、広告の表示回数(インプレッション)1,000回あたりにかかる広告料金」です。
相場は「10円~500円程度」です。
もちろん、掲載する媒体によって大きく変わります。
<運用型アプリ広告の掲載費用>
200~800円/1000imp
国内月間アクティブユーザー数2,800万人のSNSアプリ。
主なユーザー層は30~40代男性。
▼https://ja-jp.facebook.com/business/ads
150円~600円/1000imp
国内月間アクティブユーザー数3,300万人。
写真や動画に特化しているSNSアプリ。
主なユーザー層は20~30代の女性。
▼https://business.instagram.com/advertising?locale=ja_JP
・TikTok
100円~600円/1000imp
国内アクティブユーザー数950万人。
ショートムービーに特化したSNSアプリ。
主なユーザー層は10~20代男女。
▼https://www.tiktok.com/business/enh
・LINE
400円~650円/1000imp
国内ユーザー数8,000万人のチャットアプリ。
年齢・性別問わず、幅広い層のユーザーが利用。
・Gunosy
180円~550円/1000imp
累計4,000万ダウンロードの日本最大のニュースアプリ。
年齢・性別問わず、幅広いユーザーが利用。
・SmartNews
150円~600円/1000imp
月間ユーザー数1,000万人の日本最大のニュースアプリ。
主なユーザー層は、20~30代の男女。
▼https://about.smartnews.com/ja/advertisers/
<例>
50万円のコストで100万回のインプレッション数があった場合
「500,000円÷1,000,000×1,000=50円(CPM)」
CPM単価は1000回表示ごとに50円ということになります。
web広告業界では関連する用語がたくさんありますよね。
関連する用語も一緒に理解しておきましょう。
CPCとはCost Per Clickの略で
クリック1件あたりにかかる費用のことです。
▼計算方法
つまり1クリックあたり50円の広告費がかかったことになります。
①広告費のムダが発生しない
ユーザーがクリックし、広告ページを目にして初めて課金されるため、
表示回数だけの課金よりも広告費のムダがありません。
②分析しやすい
ユーザーを確実に目的のページに誘導できるため
広告運用の効果分析がしやすいです。
③クリック数が最大になるように配信することができる
興味のあるユーザをメインに配信されるといったように、
クリック数が最大になるように自動調整されるために
より多くのユーザーに広告を見てもらえる可能性が高まります。
①コストが増大してしまう可能性がある
競合他社の増加などに伴い、コストが増大します。
よって、人気キーワードで
クリック率が多くなることが予想される場合
広告を出稿する時には適しません。
また、誤クリックが多い場合も要注意です。
なるべく”無駄クリック”のないように設定しましょう。
②低予算から始めることができない
最低入札単価が設定されている場合もあり、予算に不安のある企業にも不向きです。
クリック数が一気に増えると、想定以上に早く広告費の上限に達してしまうこともあります。
①目的
②課金されるタイミング
CPM課金:1,000回表示された時点で課金されるのが一般的
先にも述べたように、一度もクリックされていなくても、イ
ンプレッションが1,000回に達した時点で自動的に課金されます。
CPC課金:広告のクリックによりリンク先ページへジャンプした時点で課金されるのが一般的
クリックごとの課金となるため、
広告がクリックされない限り課金されることはありません。
主に上記のような違いがあります。
では、どちらを選択すべきか分からない時は何を基準に判断するのか?
・クリック率を見極める
・インプレッションに対するコスト率をeCPMで測る
など様々です。
詳しいCPC課金については以下の記事をご覧ください。
※eCPMとは
eCPMはEffective Cost Per Mille(エフェクティブ・コスト・パー・ミル)の略です。
Effectiveには「効果的な・有効な・実際の」という意味があります。
eCPMとは、実際はインプレッション課金でないクリック課金型の広告をCPMに換算して、インプレッションに対してどれだけコストがかかるかを図るための指標です。
端的に言うと、広告のパフォーマンスを理解する上で重要なものということになります。
例えば、CPC課金で広告を回していて表示回数が非常に多かったとしますよね。
そんな時に「もし、この広告をCPM課金に換算すると広告費はいくらになる」という数字を出すことができます。
そのため、どっちの課金方式が効果的なのかを比べやすくなるというわけですね。
CPCを理解したところで、CPMのメリットとデメリットも説明していきますね。
ここを知ることで、どっちを使って配信していった方がいいのか“自分で選択できる”ようになりましょう。
CPM課金の場合、広告が1,000回表示されるたびにコストが発生するため、
クリック単価やクリック率が高くても最終的なコストに影響しません。
したがって、クリック数が期待できる広告であれば単価は割安になります。
例▼
CPC単価とCPM単価が100円
クリック率がどちらも0.1%
インプレッション数が5万回
CPM課金の方がコストを抑えて広告運用をおこなえます。
・CPC課金の場合
50,000imp × 0.01 × 100 = 50,000円
・CPM課金の場合
50,000imp ÷ 1,000imp × 100 = 5,000円
このような場合には、CPM課金を選びましょう。
適切な広告運用は
コストを最小限に抑えて利益を最大限にすることが重要になります。
CPM課金は、表示回数が最大になるように配信されます。
ブランドの認知やエンゲージメントを促進することを目的として
数多くのユーザに見てもらいたい広告であればあるほど
CPMの利用価値は上がると言えるでしょう。
Web上に広告が表示された回数に応じて費用が算定されるので、
何度広告がクリックされても広告掲載コストが変わりません。
そのため、クリック数が多く見込まれる広告に対しての広告費を抑えられます。
Web上に広告が表示された回数に応じて費用が算定されるということは
裏を返せば、ユーザーのアクション(クリックやCV)につながらなかった場合も
広告が表示されれば、広告費はかかります。
クリック率が高いもので回すようにしましょう。
純粋に表示だけを目的としていれば良いのですが、
サイト流入や購入といったCVへの貢献がわかりづらいので、
費用対効果が見えにくいです。
クリック率の低い広告でも広告単価が同じであるため
うまく流入させれなければ費用対効果が悪くなります。
CTRが高いほどCPMは安く回すことができます。
▼(例)CPCと比べてみると…
CPM:1000円 CPC:100円 imp:10000回
※CPC=コスト÷クリック数→コスト=クリック数(表示回数×CTR)×CPC
つまり「クリック率が高そうだな~」という予想が立てられるものは
CPC課金よりもCPM課金の方が割安ということですね。
課金方式がいくつかあるのなかで
それぞれの特徴やメリットデメリットを抑えたうえで
どんな場合に適切なのか、そうでないのかを見極められるようにしましょう。
CPMの場合、
すでに十分な知名度があり、購入や成約に結び付けたいという商材の場合
表示回数による課金がムダなコストになる可能性があります。
商材理解もしたうえで課金方式を見極めるようにしましょう。
広告配信するのに「CPM」にするのか「CPC」にするのかは誰しもが悩むところだと思います。
広告の種類や内容を見極めて、目的にマッチした課金方法を選ばなければなりません。
さらに、配信する媒体によっても選択肢は変わります。
誤操作の多いスマホはCPC課金のコストが膨らみやすいため、慎重に出稿することも必要です。
また、広告を見てもらうことでブランディング効果を期待するのであれば、CPM課金の方が費用対効果を得やすくなります。
広告効果を模索しながら、しっかりとCPMとCPCの特徴を掴んだ上で正確に選んでいきましょう。
それでも、どっちを使えばいいのか分からない!ということがありましたら
いつでもご相談ください。