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【D2Cとは】今更聞けないD2Cを徹底解説!国内成功事例の共通点とは?

カテゴリー: 通販

Sakiko

           最終更新日: 2022.07.25

カテゴリー: 通販

近年、EC業界が盛り上がりを見せていますが、その中でも「D2Cビジネス」というワードを聞くようになりました。

・D2Cの言葉の意味、今さら聞けない
・D2CとB2Cの違いって何?
・通販と何が違うの?

新たな商品、新たなサービスが増えているEC業界。
そんな中で新たに盛り上がりを見せている、D2Cについてわかりやすく解説していきます。

D2Cって何?


D2Cという言葉を聞いて何をイメージしますか?

D2Cとは

D2Cとは「Direct to Consumer」の略です。「DtoC」と略す場合もあります。読み方は「ディーツーシー」と呼ぶのが一般的です。
販売元が中間流通業社を介さずに自社のECサイトなどのチャネルで商品を直接消費者に販売するビジネスのことを指します。最近では、自社サイトでの販売が拡大してきたタイミングで、店舗出店を行うブランドもありますが、メインはECサイトでの販売というのが主流です。

D2CとBtoC・従来の通販との違い

D2Cと、B2Cの違いがよくわからないというビジネスマンの方も多いのではないでしょうか?
B2Cは「Business to Consumer」の略で、企業と消費者の取引のことを指します。
例えば、家電、化粧品、日用品など一般消費者に向けて販売しているものです。ドラッグストアや電気屋さんなどの店舗で購入できるものは、メーカー(製造者)からB(企業)が商品仕入れ、C(消費者)に販売しています。
Amazonや楽天市場で販売されている商品も、B2Cと考えて良いでしょう。(昨今では、D2Cブランドが直接大手モールに出品している場合もあり、捉え方や定義は個人によって違う場合があります。ここでは、Amazonや楽天市場に出品されている商品はB2Cとして進めます。)

B2Cブランドの消費者へのプロモーション手法は、TVコマーシャルや雑誌などを駆使します。認知度を高め、消費者に自社商品を選んでもらう必要があります。

一方で、D2Cビジネスは自社ECサイトでの販売が主になっており、プロモーション手法は、YoutubeやInstagramなどのSNS、自社サイトのSEOを使用した直接的な集客がメインとなっています。

D2Cも企業と消費者との取引です。そのためB2Cの一部で、集客・販売方法が異なるビジネスモデルであると覚えておきましょう。

D2Cのメリットデメリット

D2Cのメリット

D2Cのメリットは3つあります。

利益率が高い

D2Cは、商品開発から販売までを自社で行うため、利益率を高くすることが可能です。B2Cでは、消費者の手元に届くまでに中間流通業者を介すため、所々で手数料が発生します。その結果、お客様の手元に届くまでに様々な費用が発生し、利益率が下がってしまうのです。また逆に、手数料がかからないという点を生かし、競合商品より安く販売できる点を強みにしていることもあります。

独自の売り方ができる。

D2Cは自社のECモールで販売することが主なため、独自のキャンペーンやコミュニケーションにより販売することが可能です。B2Cの商品だと、例えば販売店舗によってキャンペーンは変わってきますし、闘う競合商品と隣り合わせのため、ブランドや商品価値よりも価格での勝負が避けられません。
その点、自由にキャンペーンを行うことができる自社ECサイトは自由な売り方や価値の提供ができるといえます。

顧客と直接コミュニケーションをとることができる

D2Cは、直接消費者に販売するため、B2Cよりも顧客情報を集めやすく、分析もしやすいのが特徴です。そのため、自社の商品を買ってくださった消費者に対して、購入後のフォローができるのも大きなメリットです。購入後のフォローにより、リピート購入を促すこともできるため、自社のブランドのファンになってもらいやすい特徴があります。

D2Cのデメリット

次にD2Cのデメリットです。

商品力・ブランド力が問われる

商品企画から販売までを自社で行えるというメリットの反面、良い商品・良いブランド価値を提供することが、消費者に選ばれる鍵となります。B2Cでは、販売してくれる店舗やプラットフォームが集客を行いますが、D2Cでは自社で集客やリピート育成を一貫して行う必要があるため、商品力・ブランド力の構築や発信が必要不可欠です。

集客を独自で行う必要がある

商品を知ってもらうためにも、独自で集客を行う必要があります。店舗やプラットフォームであれば、たまたま見つけてもらうことができますが、D2Cではお客さんに認知してもらうためにWEB広告やSEO対策、Instagram運用などを行い、集客する必要があります。

ビジネスを軌道に載せるには長く続くファンづくりが重要になる

D2Cは、手数料もかからず、独自のマーケット内で販売ができればスモールスタートができますが、収益が安定するには、積極的に認知を広めたり、リピートしてもらう必要があります。そのため収集できたデータを元に、リピートしてもらうためのキャンペーンを行ったり、口コミを広めてもらい新たなお客様を獲得したり、と既存顧客に対しても施策を練る必要があります。
大変なようですが、このような施策を繰り返すことで、独自のブランドが確立し、売り上げを伸ばすことができるため、D2Cビジネスの醍醐味とも言えるでしょう。

 

最先端をいく日本のD2Cのブランド事例

⑴【フード】ネスレコーヒーマシン


ネスレ日本が提供するコーヒーマシン「バリスタ」。
特徴的なのが、「ネスカフェアンバサダー」という仕組み。企業に導入してもらうのではなく、職場で働く人を「バリスタ」の世話役として任命し、社員が会社で利用するというスタイルにしたことで、設置が増え、売り上げを伸ばして行きました。マシンを無償で提供し、カフェメニューの定期購入が売り上げとなっています。

サイト:https://shop.nestle.jp/front/contents/ambassador/amb/

⑵【フード】baseFood


世界初の完全栄養主食「BASE FOOD(ベースフード)」。麺やパン生地に、タンパク質やミネラル、ビタミンなど、約30種類の栄養素を配合したもので、1食で1日に必要な栄養素の1/3を摂取することができます。
定期購入・単品購入どちらも可能です。

サイト:https://basefood.co.jp/

⑶【コスメ】バルクオム


「世界No.1シェアのブランドをつくる」をミッションに掲げているバルクオム。メンズスキンケア製品を販売しています。スキンケアアイテムを販売している企業ではありますが、提供していくのは「世界中の男性の肌へ新しい価値」です。海外進出、小売店やヘアサロンでも販売を行っています。

サイト:https://bulk.co.jp

⑷【コスメ】ドモホルンリンクル


漢方の製薬会社「再春館製薬所」が販売する基礎化粧品です。1974年に日本で初めて基礎化粧品にコラーゲンを配合したブランドです。年齢を重ねた肌悩みに対して働きかけるスキンケアとしてたくさんのお客様に愛されているブランドとなっており、2011年より海外進出にも力を入れています。

サイト:https://www.saishunkan.co.jp/domo/

⑸【コスメ】エヌオーガニック


国産のオーガニックコスメブランドの代表として広く認知されているエヌオーガニック(N organic)。「飾らない姿が美しく、気品のある女性へ。自然の力で素肌と心を美しく導く。」のコンセプトのもと、自然派スキンケア製品をWEBや一部店舗で販売しています。スキンケア商品を初め、ヘアケア商品、姉妹ブランドでアンドウルフというコスメブランドも展開し新たなコミュニケーションを展開しています。

サイト:https://n-organic.com/

⑹【フード】snaq me/スナックミー


「おやつの時間を価値あるものに。」というコンセプトで、あたたかく楽しい時間を、現代のスタイルで安心安全に提供できないかという思いから立ち上がったブランドです。
人工添加物、ショートニング、白砂糖などを使用せず、ナチュラル素材のみからできているナチュラルなおやつを食べきりサイズで定期的にお届けしてくれるサービスを展開しています。

サイト:https://snaq.me/

⑺【アパレル】 ALL YOURS/オールユアーズ


男女ともに「着ていることを忘れてしまうような、生活にとける服」をコンセプトに販売しているファッションブランドです。長い間、気持ちよく着られる洋服作りを行っており、思いに共感したユーザーがたくさん集まっています。またクラウドファンディングも複数実施しており、たくさんの応援を得ているブランドです。

サイト:https://allyours.jp/

⑻【フード】Mr. CHEESECAKE


コロナ禍で、「おうち時間をより充実させたい」と感じる人が増え、人気が加速したMr.CHEESECAKE。”⼈⽣最⾼のチーズケーキ”と称されるほど、購入したユーザーを虜にしています。SNSを中心としたマーケティングでユーザーからの口コミ評価も高く、成功を収めています。

サイト:https://mr-cheesecake.com/

⑼【コスメ】MEDULLA メデュラ


商品や情報があふれている世の中で、パーソナライズシャンプーというコンセプトのもと誕生した「MEDULLA(メデュラ)」。個人に合わせてカスタマイズした商品を届けてくれるサービスを展開しています。ユーザーはWEB上で質問に答え、3万通りの組み合わせから自分にあったシャンプーとトリートメントが手元に届くという仕組みです。情報が整理できないほど溢れる世の中で、自分にあった商品が届くという安心感・納得感を提供し信頼を得ているブランドです。

サイト:https://medulla.co.jp/

⑽【健康食品】FUJIMI(フジミ)


肌診断からその人に合ったサプリをカスタマイズする「フジミ(FUJIMI)。肌に関する約20項目の設問に答えると、その診断結果からその人に合わせて処方されたサプリが、1日分(5粒)ずつ個包装され、1カ月に1箱(30日分)まとめて送られてくるサブスクリプションビジネスです。自分にあった情報・サプリが手元に届いて欲しいという現代の女性を中心とする層に指示を得ているブランドです。

サイト:https://fujimi.me/

D2C成功事例の共通点

独自の商品力・ブランド力

独自の商品企画だけではなく、販売方法や商品を通じて提供できる体験や変化に独自性のある商品であることがあげられます。
悩みや理想を叶えるだけではなく、その先の姿や価値を発信しファン作りを行っているブランドが拡大していっています。

独自のマーケティングによるコンテンツ力

発売前にクラウドファンディングを行いテストマーケティングを行うブランドや、Instagramでのブランド発信を行うブランドがありますが、いずれも、自社が提供したい価値を独自で発信しています。
また、独自で得た顧客と商品やSNS、公式HPや公式LINEを通じでコミュニケーションを取り、商品以外の価値や情報の提供を積極的に行うことも有効です。

まとめ

従来の通販やB2CとD2Cビジネスの違いや、特徴を記述してきました。
D2Cビジネスは、独自の商品力や集客を必要とするため、事例を見ただけではわかりづらい部分もあるかもしれません。

しかしながら、商品やサービスを手にとったお客様が何を求めているのかを分析し提供していくことが、ファン化に繋がり売り上げを伸ばす要因になってきますので、もしD2Cを始めたいという方は、提供価値について深堀りを行い、小規模のテストマーケティングから開始してみるのはいかがでしょうか?

この記事を書いた人

Sakiko

EC通販の商品開発からCRMに関するD2Cコンサルを担当しています。

     

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